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オリジナル挿し木法 [その他]

妻の母から教わった挿し木の仕方を改良して、オリジナルな挿し木法で予備苗(保険苗)を作っています。あくまでも自己流ですが、日々の管理が比較的簡単です。要は適度な湿度を保たせる工夫をした土に挿し木するだけです。品種によっても挿し木のしやすさは異なりますが、この方法で多くの品種が挿し木可能です。2021年の成績では大輪系で約60%、壺系(クリスパ、ヴィオルナ)で約40%の発根率です。


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1)発砲スチロールの空き箱を用意する。スーパーや魚屋で鮮魚などを入れている程度の大きさの発砲スチロール箱が適当です。(もちろん、植木鉢やプランターでもできますが、発砲スチロールの箱がベストと思います。)

2)底に穴をいくつか空けます。その後、肥料などが入っていた厚手のビニール袋を裂き、開いた状態で箱の内側に敷きます。このビニールにもいくつかの穴を開けます。


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3)ビニールを内側に敷いた発砲スチロールの箱に挿し木用土(ホームセンターなどで販売されている調整済みの土)を入れます。この時、箱の中に園芸用9号ポットを敷きつめ、そこに用土を入れるようにすると、発根した根が挿し木毎にまとまるので取り出すのが容易です。この挿し木床に散水して湿った状態にします(写真右)。


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4)挿し木にするクレマチスの枝を切り、2節ごとにカットし(2節挿し)、約2時間から半日程度給水させます(ここ重要です!)。挿し木穂のカットにおけるポイントは下の写真(1)部分の茎を長めに残すことと、1節目(2)の葉は全て残すことです。また、土に埋まる部分の2節目(3)の葉は全てカットします。更にその下の部分(4)は短めにします。


5)挿し木にする枝の底部(上記写真(4))を鋭利なカミソリの刃などできれいにカットし(できるだけ細胞を潰さないイメージで)、発根促進剤を付けた後、用意してあった挿し木用の箱の土にさします。


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6)挿し木床の箱を半日陰で、風が強くあたらない場所に置きます(我が家では午後に2から3時間程度陽があたるフェンスの脇です)。この後、日々の管理は土が乾かないように、適度に散水するだけです。挿し木がうまく発根していたら、残しておいた葉が枯れずに生き生きとしています。また軽く挿し木を引っ張ると抵抗感があり、発根して根が張っているのが実感できます。

7)2ヶ月ぐらいで十分に発根してくるので、丁寧に挿し木を用土から抜き取り、鉢に植え替えます。土はクレマチスの専門書などに書いてあるとおりですが、我が庭は日当たりがあまり良くないので、排水性を考慮して山野草の土を混ぜています。庭の環境と水やりの方法を考えて組成を変えると良いと思います。ホームセンターの園芸コーナー等ではクレマチス用の土も市販されています。親株と同じような用土で構いませんが、元肥は控えめにしましょう。


下の写真左(2カット)は挿し木がうまくいった根の様子です(挿し木約3ヶ月後)。十分、根が張っているのがわかると思います。

 写真右下は2005年6月14日に上記の手順で挿し木をした「プリンセスダイアナ」で、8月7日の状態です。(挿し木は4本)
 最新の発根の様子は風車倶楽部ブログ(風車倶楽部ブログ:SSブログ (ss-blog.jp)を参照してください。


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発根促進剤


発根促進剤(植物成長調整剤)は、挿し木の発根作用が促進され、活着がよくなるものです。入手可能な発根促進剤としては「ルートン」(粉剤、成分:アルファ‐ナフナル、アセトミアド)と「オキシベロン」(液剤、成分:インドール酪酸)があります。「ルートン」の方がホームセンターで比較的に入手しやすいですが、私の経験的には「オキシベロン」の方が発根促進作用が強いと思います。2021年は「オキシベロン」(液剤)2倍希釈液に1分液浸し、ルートンを付けて挿し木しました。


鉢上げ後の管理


雨の当たり過ぎない場所で、水遣りは普通より少し控えめぐらいがちょうどよいと思います。新芽が出てくるまでは時おり水遣りだけ(冬の間も忘れずに)。新芽が出てきてから、ごくまれに液肥を与えますが、基本は固形の追肥+水遣りです。価格は高いけどバイオゴールドがやはり良いと思います。


 鉢上げ後の失敗例の多くは(根が充実していた挿し木であっても)水のあげすぎでした。置き場所の日照時間は(元々それほど長い時間陽があたる庭ではないので、)午後の2時間程度です。


注意点:水遣りは少ないかなと思うぐらいがちょうど良いでしょう。充実した根をもったピッチャリの挿し木苗を水の遣り過ぎで失敗しました。


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